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浜田 純子さん

企業研修講師

女性管理職が企業に与える力

2014年3月8日

「見て聴いて気付く」コミュニケーション力はマネジメントに必須

女性管理職が企業に与える力3月1日の日本経済新聞第1面によると、国内上場企業の管理職に占める女性の割合は平均4.9%。欧米先進国に比べると女性管理職比率が低い日本ですが、一方で女性を登用しようとする動きが数年前から強くなっています。先日、野村ホールディングスは、真保(しんぽ)智絵執行役員が、傘下の野村信託銀行社長を兼務する人事を発表しました。信託を含む国内の銀行で、女性のトップが就くのは初めてとのことです。では、企業にとって女性を管理職として登用することに、どんなメリットがあるのでしょうか?

女性は一般的に「コミュニケーション能力が高い」といわれています。近所付き合い、PTA活動などでの他の保護者との交流など。個人差はあるものの、概して「お話し好き」な女性は、会話によって人との関係を築く能力が高いようです。マネジメントにおいて、コミュニケーション能力は有効に生かせるはずです。

同時に、女性の持つ繊細な感受性は、相手の状況を敏感に察知することができます。「見て聴いて気付く力」は、部下とのコミュニケーションに欠かせない力です。プレイングマネジャーが増えている昨今、限られた時間の中で部下との信頼関係を築いていかなければならない状況下で、女性ならではのコミュニケーション力は大きな武器になるでしょう。

女性管理職の存在は、女性全体の意識を変える

魅力的で精力的に働く女性管理職は、多くの女性社員の「モデル」になります。社内に素敵な上司がいれば、女性社員の多くが「自分もあんな風になりたい」と無意識のうちに感じることでしょう。こうした「モデル」の存在は、女性社員の目標として士気を高め、女性の働き方そのものに影響します。

日本でも、女性の有効活用を推し進めているようですが、現実には昇進して管理職になりたいと希望する女性そのものが少ないといわれています。周りの男性管理職から厳しさや役職の難しさが伝わり、自分にはできないと思ってしまうことが原因かもしれません。しかし、目の前に、家庭も育児も仕事もバランスを取りながら頑張っている女性管理職の存在があれば、「自分もいつかは……」というキャリアプランを描くことができます。世の中には、優秀な女性がたくさんいます。その人たちの力を開花させるためにも、女性管理職の存在は大きいはずです。

まだまだ男性社会の日本ですが、一部業種によっては、多くの女性管理職が活躍しています。当然、そうした中で働いている人たちにとっては、女性管理職の存在は別段、珍しいことではありません。このように「モデル」となる女性管理職の存在は、女性全体の意識を変える働きがあります。

女性管理職という新しい風がイノベーションを起こす

1986年に施行された男女雇用機会均等法の浸透により、ワークライフバランスをはじめ、男女平等参画のステージはしっかりと整ってきています。しかし、男女平等とはいっても、外見はもちろん、体力面、情緒面、感性など、現実には男性、女性共に時代を超えても変わることのない「特性」があります。

その異なる特性を、どう生かしていくか。そうした観点から考えると、男性ばかりに偏らず、バランスよく男女の管理職を登用することが有効的です。同じ事象に対して、男性と女性では捉え方が異なります。一つのことに対する考え方や感じ方の多様性を双方が経験することで、多くの気付きを得られるのではないでしょうか。マネジメントにおいても、その気付きが新たなアイデアに結びついていく可能性が広がります。

「新しい風を入れることで、イノベーションを起こす」。時代は、どんどんそんな風に変わってきているように感じます。女性管理職という新しい風を入れることで、多様性が生まれ、企業風土にも好影響を与えることができそうです。

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