JIJICO

北見 由紀さん

心理カウンセラー

子どもを被害者にしないために 社会が担うべき役割

2015年3月16日

思春期にはプライドも生まれ弱音を吐けないケースも

子どもを被害者にしないために 社会が担うべき役割川崎市で中学1年生が少年3人によって殺害された事件、軽々しい理由で人を殺してしまう残忍さに憤りや悲しみが込み上げてきます。「本人のSOSが何とか大人に届いていたら…」と悔いが残る事件です。

13歳といえば、ちょうど思春期に差しかかった頃で、親から離れ、自分のことは自分で何とかしようとする傾向が強くなります。最近では、反抗期といっても比較的穏やかなので、各家庭では年頃の子どもに対して「よく話をしてくれる」「コミュニケーションが取れているから大丈夫」といった印象を持っているようですが、「親に心配をかけるようなことは言わない」という子が多いのが実態です。

被害者も、「明るくて人気者」「家族思いの優しい子」といった性格が、母親や友人たちの話からうかがえ、簡単に弱音を吐いたりしなかったのでしょう。特に男の子はプライドを強く持ち始める時期なので、なおさら周囲は把握できなかったのだろうと考えます。

子どもに対して無関心にならないように周りの大人が声かけを

加害者側の責任であることは間違いありませんが、被害者やSOSをキャッチした周りの子どもたちが頼ることができる大人はいなかったのだろうかと悔まれます。

思春期の子どもがいる家庭なら「困っている友だちはいない?」とさりげなく聞いてみてはどうでしょうか。自分のことは言えなくても、友だちのことなら言える場合があります。みんなが無関心にならないように心がけていくしかないと思います。

さらに、被害者はひとり親家庭で5人兄弟。シングルマザーはダブルワークでないと子どもを養っていけないなど、就労が長時間にわたります。母親は仕事に追われ、「息子と十分に話し合う時間が持てなかった」とコメントしています。仕方ないとはいえ、悔やんでも悔やみ切れないことでしょう。

経済的な圧迫が続くシングルマザーに支援体制を望む

シングルマザーという道をやむを得ず選んだ女性の約7割が、DVやモラハラなど何らかの暴力的な扱いを過去に受けているといいます。やっとの思いで離婚できたとしても、そのあとに経済的な圧迫が続くのは厳しすぎます。

これから離婚を考えている人には、経済的な自立を図っておくことや、感情的にならず、できるだけ養育費や慰謝料を多く受け取れるようにすること、実家など頼れるところを確保しておくことなどをアドバイスしたいと思います。

「子どもを産んだのは自分なのだから」という個人的な責任問題としてだけでなく、社会福祉の面でも児童手当の増額や保育時間延長など、それぞれが求めるものに見合った支援体制を望みます。女性は家庭や社会において、もっと大切にされるべきだと痛感します。そうでないと、被害者になるのは、いつも弱い立場の子どもたちだからです。

専門家に相談してみよう!

北見 由紀さん
心理カウンセラー

執筆記事一覧

最新記事や今おすすめ記事をお届けします。
解決!アスクミー JIJICOメルマガ

>今すぐ登録する!

「くらし」のその他の記事

2018年1月20日 加藤 豊さん
不動産コンサルタント
解決!アスクミー JIJICO
長期間住んでいる部屋、家賃の値引き交渉をしたいがどうすればよい?
同じ賃貸住宅に長く住む人にとって、今は家賃の減額交渉がしやすい環境にあります。交渉ノウハウや考え方を知って、快適な暮らしを手に入れましょう。
2018年1月19日 泉田 裕史さん
税理士
解決!アスクミー JIJICO
ふるさと納税、今後も争奪戦は続くのか?2018年の動向を考察!
すっかり定着した感がある「ふるさと納税」ですが、2017年4月に総務省から高額返礼品の自粛が要請されました。2018年はどうなるのでしょうか?
2018年1月18日 家田 佳代子さん
コンサルタント
解決!アスクミー JIJICO
「介護離職ゼロ」の社会は実現するか?介護離職を防ぐには
「1億総活躍社会」で課せられた目標にある「介護離職ゼロ」は極めて難易度が高い目標だと思われるが、多様な働き方を実現できれば達成できるのか?
2018年1月17日 長谷川 誠さん
毛髪診断士
解決!アスクミー JIJICO
ストップ!リンス、コンディショナー、トリートメントの違いを知らずに使うのはやめましょう
リンス、コンディショナー、トリートメントの違いを知って美しい髪を手に入れる方法を解説します。

テーマ