JIJICO

鈴木 優治さん

終活・葬祭プロデューサー

遺骨の行き先は自分で決める?今どきのお墓事情

2015年4月6日

お墓や納骨堂に納めるほか、自宅で保存する手元供養といった選択肢が

遺骨の行き先は自分で決める?今どきのお墓事情葬儀が終わり、火葬が終わった後に残るのが、故人の遺骨です(最近は遺骨を引き取らない「ゼロ葬」を提唱するところもあります)。遺族の人たちは遺骨を前にして「これをどうするのか?」と、現実世界に戻されていくと思います。親族がいない人は自分の死後、「遺骨はどうなるのか?」ということが心配でしょう。

亡くなった人の遺骨を納める場所として、一般的に下記のような選択枝が考えられます。
(1)お墓や納骨堂に納める。
(2)遺灰をまく。
(3)自宅にそのまま保管(法律上問題ありません)。
(4)加工して自宅保管(手元供養)。

過去の習俗を考慮しながら「自分らしい終わり方」を考える時代に

遺骨の供養については、菩提寺との付き合いや墓の継承問題、維持・管理費用、家族や本人の死生観、故人に対する個々の心情などが複雑に絡むので、簡単に結論が出ないデリケートな問題です。

だからこそ、「遺骨をどこに納めるのか」といったことを先送りにせず、自分が生きているあいだに方向性をしっかり決めておくことが大切ではないでしょうか。最近、終活と言う言葉が定着してきました。過去の習俗を考慮しながらも、「自分らしい終わり方」を考える時代が来ているようです。

ひとり身の場合は、行政書士が「死後事務委任契約」と言う仕事を引き受けてくれます。この契約を結んでおけば、自分の死後の葬儀や埋葬などに関する事務について、一切の手続きを引き受けてくれます。

代々の宗派やお墓について考える

遺骨のこととあわせて考えなければならないのは、宗教の話です。代々、受け継いできた信仰があるのであれば、それにもとづいたまつり方になると思います。また、自分で「この宗派」と決めているのであれば、その宗派でとり行われます。

次にお墓の継承問題です。家のお墓があるのであれば、そこに入ることが自然です。しかし、「気が合わない人が入っているので、自分は他の墓に入る」という希望もあるかもしれません。また、今後を考えて「墓じまい」をすることも選択肢としてあげられます。「お墓は必要か?」「誰にお参りに来てほしいのか?」というような質問を自分に投げかけることで、方向性が見えてくると思います。

選択肢が増えた現代、専門家の意見を取り入れるのもおすすめ

最近は、お墓のスタイルが多様化しています。私たちの住まいに1戸建てや集合住宅があるように、ひとつの敷地にお墓があるタイプから、合葬・集合墓と言ってみんなで入るお墓があります。ほかに、納骨堂のような施設もあります。

デザインも自由で、石材ではなく樹木をモニュメントにした墓地もあります。このように、近年はさまざまなタイプのお墓があり、それぞれにかかるコストが異なりますので、元気なうちに、ゆっくりと考えることが大切です。選択肢が多くて考えがまとまらないようであれば、専門家の話を聞いてみると良い提案を得られることもあります。時間があるときに、「自分らしい遺骨の行方」を考えてみてはいかがでしょう。

\ この記事をシェアしよう! /

専門家に相談してみよう!

鈴木 優治さん
終活・葬祭プロデューサー

執筆記事一覧

関連記事&スポンサーリンク

最新記事や今おすすめ記事をお届けします。
解決!アスクミー JIJICOメルマガ

>今すぐ登録する!

「くらし」のその他の記事

2019年5月1日 半田 望さん
弁護士
「働き方改革」で病気の治療と仕事の両立は実現できるか?
労働者人口の減少や労働構造の変化により、将来的な労働力の不足が懸念される中、政府は「働き方改革」の実現に向けて各種の施策を打ち出しています。その中には、病気の治療でフルタイムの勤務は困難だが、時間短縮や在宅勤務などのフレキシブルな働き方のニーズを実現することも含まれていますが、まだまだ課題は残されています。今回は政府の「働き方改革」における仕事と病気の治療との両立が実現できるのか、について考えます。
2019年4月30日 青柳 雅也さん
心理カウンセラー
五月病にならないために気を付けるべきこととは?
今年のゴールデンウイークは10連休というかつてないほどの長い休みになります。ゴールデンウイーク明けに起こりやすい五月病ですが、例年より長い分、その発生を危惧する声も上がっています。五月病というのはどういう状態で起こるのでしょうか。また五月病にならないために気を付けるべきことはどんなことなのでしょうか。
2019年4月29日 髙木理恵さん
介護施設コンサルティング
高齢者の車の運転事故と免許返納を家族全員で考える
高齢者が運転する車によって引き起こされる事故が後を絶ちません。高齢者の免許返納については身内である家族全員で考えることが重要です。
2019年3月29日 池内宏征さん
司法書士
認知症対策であり遺言機能もある家族信託は遺言とどう違うのか?
自身の財産に関して生前に何も対策をしていない場合、相続人は法定相続分という法律で決まっている割合で遺産分けをすることになります。これに対して、法定相続分と異なる配分で遺産分けをしたい場合、遺言書の作成もしくは認知症対策にもなる家族信託契約をする必要があります。家族信託と遺言はどこが違うのでしょうか?

テーマ