JIJICO

小針 衣里加さん

料理研究家

給食から牛乳が消える!?無理に出すのはナンセンス

2015年7月27日

ご飯と牛乳。給食だからとの理由はナンセンス

給食から牛乳が消える!?無理に和食で出す飲み物ではない!先日、新潟県三条市で「ご飯に合わない」との理由により、給食から牛乳を外すことが決まったというニュースが取り上げられていました。新潟は米の産地でもあり、三条市では給食のパンや麺を一切やめ、地元産の米を7年前から出しているそうです。そこで、今年の9月から牛乳を献立から外すことが決まり、 これに関して賛否両論、意見が分かれています。

牛乳はカルシウムが豊富で、手軽に摂取できることから昔から給食の定番ですが、大人でもご飯と一緒に牛乳を飲む人はあまりいないでしょう。焼き魚やきんぴらごぼう、炊き込みご飯などの献立に、あなたは牛乳を合わせますか?もしくは、好んで合わせたいと思いますか?

大人でも普段合わせない組み合わせを「学校給食だから」「カルシウム摂取が目的だから」「子どもだから牛乳でよい」という理由で出していたとすれば、ナンセンスだと思います。料理の味わい、全体のバランスや調和も味覚を育てる上でとても重要な要素です。

学校給食も過度期にある

では、料理全体としての組み合わせを考えた場合、実際、牛乳はご飯や和食に合うのでしょうか。そこで、元ロイヤルパインズホテル元統括料理長を経て現在、麻布十番「和処きてら」の店主でなだ万OB会副会長の佐々木生剛氏に、和食と牛乳の組み合わせについてお聞きしました。

(以下、佐々木店主)―「和食やご飯に牛乳を合わせることは、理にかなっていないと思います。和食は水、こぶ、かつお、味噌、醤油、味醂、酢、塩などと素材との組み合わせです。これらの食材に、元々牛乳は必要有りませんし、合いません。学校給食でも、和食の日はきちっと和食を、洋食の日はきちっと洋食で提供したほうが、全体の味のバランスや食育の観点からもよいと思います。そろそろ、学校給食も過渡期にあるのかもしれませんね」

学校と家庭が協力し合い、子どもの食環境を整えることが急務

では、牛乳を給食から外す場合、大切なのは他の食材からカルシウムを補えるようにメニューを工夫することです。冒頭で出てきた三条市では、給食とは別に「ドリンクタイム」という時間を設け、牛乳の提供は続けるようです。

しかし、1日に必要なカルシウムを、必ず学校で摂取しなければいけないという決まりがあるわけではありません。足りないカルシウム分は、各家庭で補えば済むことです。何でも学校に求めるのではなく、各家庭でも、子どもの成長や発育に欠かせない栄養素を過不足なく摂れるよう努めることも大切ではないでしょうか。学校と家庭、両者が互いに協力し合い、連携しながら子どもたちの食環境を整えることが求められていると思います。

\ この記事をシェアしよう! /

専門家に相談してみよう!

小針 衣里加さん
料理研究家

この専門家について

執筆記事一覧

関連記事&スポンサーリンク

最新記事や今おすすめ記事をお届けします。
解決!アスクミー JIJICOメルマガ

>今すぐ登録する!

「教育」のその他の記事

2018年7月17日 宮本 章太郎さん
心理カウンセラー
解決!アスクミー JIJICO
京都で私服高校が減少 制服でLGBTへの配慮はできるのか
京都で私服高校が減少し、制服を導入する動きが強まっています。「制服がある方が統一感があっていい」との意見があるからだそうですが、その一方で起きるであろう問題点、LGBT(性的少数者)への配慮はできるのかを考えていきます。
2018年7月6日 河野 晃さん
弁護士
解決!アスクミー JIJICO
学校で女子生徒が妊娠・退学。法的に問題ないのか?
今年の文科省の調査によると、公立高校における妊娠実例のうち、32件で自主退学を勧めていたとのこと。このような対応は法的に問題がないのか。安易に退学を勧めるのではなく子供の将来を考慮した対応が重要です。
2018年7月1日 渋谷 亜佐子さん
家庭教育コンサルタント、マナー講師
解決!アスクミー JIJICO
子どもの知的好奇心を伸ばしたい!知育は何から始めればいい?年齢別に解説
知育は、子どもの発育過程や年齢に合わせておこなうことで子どもの生きる力を養います。年齢によって与える知育玩具などを上手く変えていき、子どもの知的好奇心を伸ばしましょう。
2018年6月23日 中原 崇さん
社会福祉士
解決!アスクミー JIJICO
子どもの学力向上と家の間取りの関係 本当に大事なのは
昨今、リビング学習という言葉がよく聞かれるようになりました。リビング学習が可能な間取りは確かに学力向上にも結び付きますが、それ以上に大切なのは子どもが安心して心地よく勉強できる家であることです。

テーマ