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山中 伸枝さん

ファイナンシャルプランナー

老後の生活に必要なお金 本当はいくら?

2016年4月8日

老後に必要なお金の算出には老齢年金も考慮に

起業を考えての退職は失業保険がもらえない?判断の分かれ目老後に必要なお金は1億円!
そんな言葉をあなたも聞いたことがあるかもしれませんね。

生命保険文化センターが行った調査によると夫婦二人で老後の生活をおくるために最低限必要な生活費は22万円だそうです。年間264万円ですね。
仮に老後を65歳から90歳までの25年間と仮定すると老後に必要なお金は6,600万円でとなります。

同じ生命保険文化センターの調査ですが、老後にゆとりある生活をするためには、いくら位必要かとしたところ、答えは35万円だったそうです。年間420万円ですね。先ほどと同じように老後を25年と仮定すると必要なお金は1億500万円となります。

こうなると、「老後に必要なお金は1億円!」というのも、あながち嘘ではないということが分かります。ゆとりある老後の暮らしは資産1億円が目安ともいえるのです。
しかし、老後にも収入がありますよね。そうです、老齢年金です。65歳から終身でもらえる国の年金です。

働き方などによりもらえる年金額は変わるので今から算出を

この年金ですが、将来もらえる金額を算出するための計算式があります。

例えば自営業の方が加入する国民年金の場合、加入1年あたり年金約2万円に相当します。つまり、20歳から60歳までの40年間加入すると、2万円x40年=80万円と、おおよそ65歳から受け取る年金額を試算することができるのです。

会社員の場合は、この国民年金に厚生年金が加算されます。厚生年金の計算式は、年収見込み額x5.418÷1000x厚生年金加入年数で計算できます。

仮に会社員として38年働き、その間の平均年収が600万円だとすると65歳からもらえる厚生年金は約125万円となり、国民年金と合わせると約205万円となります。(計算式:600万円x5.481÷1000x38=1,249,668円)

老後に必要なお金は世帯ごとに大きく異なる

例えばご主人が上記のような条件で過去働いていた経験を持っていれば、ご主人の年金が約205万円、奥さんはずっと専業主婦だったという場合の年金は国民年金のみとなりますから約80万円です。
お二人が同い年であれば65歳からもらえる年金額は二人合わせて約285万円となることが分かります。

前述の老後の生活に最低限必要なお金は年間264万円でしたから、これであれば年金だけでもなんとか暮らせそうですね。でもゆとりある生活に必要なお金は年間420万円でしたから135万円足りません。

高齢期には新しい働き口を見つけるというのも現実的ではないでしょうから、この不足135万円は貯金を取り崩すことになります。
老後を25年と仮定すると、65歳までに老後の生活に不足するお金は3,375万円となり、少なくともそれ以上の貯蓄残高を65歳までに作っておかないと大変なことになるわけです。

一方奥さんが専業主婦ではなく、ご主人と同じように厚生年金に加入しながらお勤めをしていればご主人と同様年間約125万円の厚生年金が国民年金に加算されますので、合計205万円の年金となります。
二人合わせると年金が410万円ですから、貯蓄をそれほど取り崩さなくてもゆとりある暮らしがおくれることになります。(もちろん、働く年数、年収によっても金額が異なりますからご自身の場合はどうかをよく考えて試算する必要があります。)

しかしご主人だけで働く、しかも国民年金のみの加入でとなれば、夫婦合わせての年金が最高でも160万円程度しかなく、一気に老後の暮らしは苦しくなってしまうのです。

若いときから将来への仕送りをすることが大切

このように、老後の生活を考える時は、なんの根拠もなく不安に思うのではなく、若い時からいかに働くかを意識する必要があります。
一生懸命働き収入を得、将来への仕送りを実行すること。
これが自分自身、そして家族の人生に対する責任の取り方ではないかと思います。

人生設計にマジックはあり得ません。自分自身の将来へコツコツ仕送り、これが王道です。

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