JIJICO

芝崎 美幸さん

産業カウンセラー

あなたは出来ていますか?アイコンタクトでコミュニケーション

2016年4月15日

アイコンタクトの出来ない学生が最近増えてきた?

新生活を気持ち良く!自己紹介で失敗しない秘訣最近の人事担当者のコメントで多く聞かれるのが、「自然なアイコンタクトができない学生が採用面接で増えてきた」というものです。
たかがアイコンタクト、されどアイコンタクト。

確かにメールやライン、その他SNSなどのコミュニケーションツールの普及によって、対面のコミュニケーションをとらなくても日常生活で不自由ではなくなりました。
むしろこれらのツールは早いし、便利。故に昨今さほど大切ではないと見逃されがちな「アイコンタクト」、ではそもそもどんなもので、どんな意味を持っているのでしょうか?

アイコンタクトは人間が獲得した進化の結晶

そもそも人間以外の野生動物は、普段目を合わせるということはしません。アイコンタクトそのものをしないのです。
それは自然界では、目を合わせるというのは相手を威嚇し、戦いを挑むという特別な意味があるからです。意外ですよね。

これに対して、人間は社会的生き物として関係性の中での生命維持を図り、進化を遂げてきました。
アイコンタクトにより「信頼」や「愛着」、「仲間意識」を表現するように進化した、自然界では極めて特殊な生き物です。(犬や猫のようなペットとして買われている動物は特殊で人間に近いといえますが)

人間として、この進化の過程の名残があります。赤ちゃんの「人見知り」の時期の変化です。
赤ちゃんは生まれてから6ヶ月くらいは、誰に対しても笑いかけます。いわゆる社会的微笑です。
このころの赤ちゃんはお母さんなどの重要な養育者の顔は判別できますが、実はお母さん以外の人たちの顔はまったく理解できません。
故に恐怖も感じないという事です。

これに対し6ヶ月頃以降の人見知りの時期に入ると、お母さんとその他の人の判別ができて、かつ「目を合わせる」という行為が「威嚇」として認識されるので、「お母さん以外の人が目を合わせると怖い」という状況になります。
だんだんと、社会化していくことで順応していくのはご存知の通りです。
では、アイコンタクトをするということの意味について考えてみましょう。

アイコンタクトはこんなに大切!

アイコンタクトとは「二組の目が合うときに起こる相互作用」です。
アイコンタクトをすることで、相手と目が合う、そこから相手の目を見て、情報を得ることができます。
同時にあなたの目を通して、あなたの気持ちも伝えることができます。
社会化を学んだ人間は無意識に、「ちゃんと伝わったかな?」とか、「相手は不機嫌になってないかな?」などを相手の目、表情などから無意識的に理解しようとするものです。

あなたが目を合わせないと、相手は、「私のことに興味がないのかしら」「信用されていないのかしら」と思ってしまいます。
すなわち、仲良くなるチャンスを自らつぶしていることに他なりません。
つまり初対面の人とアイコンタクトなしには、信用や好意はほぼ得られないということです。

人間において、アイコンタクトは、お互いに打ち解けようとする心の表れそのものです。
心を開かない「あやしい人」と打ち解け会おうとは、あまり思わないでしょう。
さらには、一緒の会社で仲間として働きたいとは、ますます思わないでしょう。

せっかく長い進化の過程で、獲得した社会化の重要なツールである「アイコンタクト」。わざわざそれを放棄して、動物のようなコミュニケーションレベルまで戻ることはありません。
スマホやPCがないと、まともにコミュニケーションできないような人に戻ることはないのです。

一つ進化すると代わりに退行するものもあるとは言いますが、進化を遂げた人間として、自分の目を、声を、表情を使って相手を理解する、自分を主体的に理解してもらうことの重要さを今ひとたび考え直す時期に来ているように思います。

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芝崎 美幸さん
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