JIJICO

大崎 清美さん

心理カウンセラー

親から子へ 虐待のスパイラルはどうしたら止められる

2016年6月24日

正しい子供の育て方がわからない親は多い

毎日のように、子供・保護者に触れていると、子供よりむしろお母さんのほうが気になることが多いように感じます。

もちろん、最初は子供のことで話をしていくのですが、絡まった紐を一つ一つ解くように話を進めていくとお母さんの成育歴に行きつくことがよくあります。
お母さんが話をしていく中でそのことに気づき、子供の悩みの原因が自分の成育歴にあるとわかり、堰を切ったかのように号泣することもよくあります。

自分が子供の頃、厳しく育てられ、時にはしつけという名の虐待をされていた。
今、自分も同じことを子供にしている。
子供に手をかけるのがいけないこととわかっていても止められない。
そもそも誰からも教えてもらっていないので、正しい子供の育て方がわからない。
一般的にはこのように悩んでいるお母さんが多いのではないでしょうか?

虐待されて育つとしつけと称して虐待してしまいがちに

虐待と言う言葉がここ数年でクローズアップされています。
自分の育ってきた環境を振り返ると、「あぁ!今で言う虐待をされていたんだ」と振り返るお母さんもたくさんいます。
しつけと言う言葉で、今まではすまされ、手を挙げられるのも普通にされてきたのだと想います。
そのような環境で育ってきて母親になった今、子供とどう向き合ったら良いのか、褒め方、叱り方がわからないようです。

ここのところ、3歳の子供の虐待事件が多いように思えます。
これには理由があって、3歳というのは自我が出てきて、一番親の言うことを聞かない年齢なのです。
親が若くして子供をつくり、また本人も小さいころ両親からしつけという名の虐待を受けていた場合、生まれてきた子供が3歳になり自我が出て来て自分の言うことを聞かないときに、同じようにしつけと称して虐待をしてしまうのです。
死亡事件になっていないだけで、このような虐待を受けている子供たちがたくさんいると私は確信しています。

周りの大人一人ひとりが子供を救済する役割がある

行政もあらゆる機関で取り組んでいるのだと想いますが、やはり仕事が縦割りで縛りもあるということで、とてももどかしく感じます。
行政での会議のなかで「よくあることだから」そんな言葉を耳にしたことがあります。私は耳を疑いました。
行政も民間も関係なく、周りにいる大人たちが一人の人間として、自分で何もできない子供たちを救済する役割、責任があるのだと強く想っています。

以前テレビで、子供が入るシェルターの様子が紹介されていました。
そこで未成年の子供が「家には帰りたくない」「自分も将来親になったら、子どもに同じ事をしそうだ」と話していました。
それを聴いていて、胸が苦しくなりました。

虐待された子供が親になり、またその子供を虐待する負のスパイラル。
いつ止まるのでしょうか?
とても重要なことなのに、学校でも教えてもらえないのは非常に問題があると想います。
対症療法ではなく根本の解決策を考えていかないと、悲劇は繰り返されることになるでしょう。

\ この記事をシェアしよう! /

専門家に相談してみよう!

大崎 清美さん
心理カウンセラー

この専門家について

執筆記事一覧

関連記事&スポンサーリンク

最新記事や今おすすめ記事をお届けします。
解決!アスクミー JIJICOメルマガ

>今すぐ登録する!

「くらし」のその他の記事

2018年10月19日 折山 旭さん
ライフキャリアカウンセラー
派遣業界の2018年問題で注目を集める無期雇用派遣、メリットとデメリットは?
改正派遣法と改正労働契約法の施行により、派遣社員など有期雇用の労働環境が大きく変化する2018年問題。雇用条件や契約期間など無期雇用派遣のメリット・デメリットについて専門家が解説します。
2018年10月15日 鹿島 直之さん
精神科医
大竹しのぶさんの母が診断された老年期うつ病とはどんな病気?
女優・大竹しのぶさんの母親が老年期うつ病と診断され、大竹さんと家族により自宅で手厚い介護を受けながらも食欲、意欲の低下が改善せず9月1日に亡くなりました。老年期うつ病の特徴と治療について解説します。
2018年10月12日 橘田 えみさん
整理収納コンサルタント・防災備蓄1級プランナー
停電に 困らない「暮らせる灯り」の準備を!
停電災害が、猛威の台風や地震から発生し、電気に頼る現代社会に大打撃をもたらしています。停電による暗闇は、危険と恐怖心が増します。今回は、自宅避難を想定した夜の「暮らせる灯り」の準備についてお話しします。
2018年10月10日 中原 崇さん
社会福祉士
子どもの前で行われるDV「心理的虐待」が増加。被害を減らすには?
2017年度の児童虐待の数は13万3778件。子どもの目の前で行われるDVが心理的虐待として扱われるなど数は増加傾向に。虐待から子どもを守るためには、子どもやその家族をサポートする環境を整えることが大切。

テーマ