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飯野 将志さん

パーソナルトレーナー

健康寿命を延ばすために有効な運動は?

2016年6月28日

平均寿命と健康寿命

話題に上がることの多い「健康寿命」ですが、WHO(世界保健機構)では「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。

日本におけるこの健康寿命は、厚生労働省によると男性70.42歳・女性73.62歳(2010年)とされています。
同時期の平均寿命(男性79.55歳・女性86.30歳)から健康寿命を引くと、男性9.13年、女性では12.68年もの期間、日常生活が制限された生活を強いられていることになります。

健康寿命を阻害する原因

 医療や科学の発達に伴い、平均寿命は戦後から右肩上がりに推移してきました。
一方の健康寿命も同じく2000年代以降右肩上がりに推移しています。
しかし問題は延び率の違いにあり、「不健康な期間」が広がりつつあることです。

 ではこの「不健康な期間」に突入する原因は何でしょうか。
脳卒中や心筋梗塞から糖尿病などの生活習慣病をはじめ、最近ではロコモティブシンドローム(以下:ロコモ・運動器の衰えにより要介護リスクが高まる状態)なども要因の1つとなっています。
その他にも認知症などが原因となっていることもあります。(最近では認知症も生活習慣病の1種と考えられています)

健康寿命を延ばすために効果的な運動は認知症予防にも効果

 生活習慣病やロコモ、認知症などの健康寿命を阻害する全ての要因に対する予防(改善)効果が認められているものに、「運動」があります。

生活習慣病やロコモの予防改善に運動が有効なことは既に広く知られていますが、最近では「認知症」にも運動の効果が科学的に認められてきました。
認知症にはいくつかの種類があり、認知症の約50%はアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型はそれぞれ約20%、その他が約10%と言われています。
このうちの全体の約70%を占める「アルツハイマー型認知症」「脳血管性認知症」に運動は効果があると認められています。(レビー小体型にも有効という研究結果も徐々に出てきています。)

 このように健康寿命を阻害する多くの要因に対し、運動は有効な予防改善策になります。

遺伝子分析によるリスク把握

 また最近は比較的安価に且つ容易に遺伝子分析ができるようになっており、それにより糖質や脂質に対するリスク、骨粗鬆症にもつながる骨力分析、筋肉タイプなどが遺伝子レベルで分析できます。
こういった遺伝子分析を行う事で、自身の健康に対する的確な予防策を講じることができ、食生活・運動の両面から改善していくことが可能です。

個人の体力レベルなどに応じた効果的な運動を

 あらゆる面で効果が科学的に認められている「運動」ですが、実際どのような運動を行えば良いでしょうか。
最も適切な運動を行うためにまずは、現時点での体力測定をすることをオススメします。
いくつかの体力測定の例を挙げると、日本整形外科学会公認の「2ステップテスト」や「立ち上がりテスト」などの主に足腰の筋力レベルを評価するテスト項目があります。
その他にもバランス能力や柔軟性などのテストや、前述の遺伝子分析を行う事でより個人の体力レベルや遺伝子情報を基にした適切な運動を処方することができます。

 自立した生活を送り健康寿命を延伸させるには足腰の筋力を維持することが非常に重要です。
体力測定を行いトレーナーによる運動処方を受けることは理想ですが、日常から大股でのウォーキングや階段の昇り降り、簡単な筋力トレーニングなど運動習慣を身に付ける事が重要です。

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飯野 将志さん
パーソナルトレーナー

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