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平松 幹夫さん

マナー講師

聞くに聞けないビジネスマナー 宴席やタクシーでどこに座れば良い?

2016年7月23日

ビジネスシーンにおける座り順はとても重要

宴会や会議に出席した時、タクシーに乗る時など座り順に迷うことが多々あります。順序をつけて並ぶ事を序列といいますが、これは社会の秩序を保つためのもので人々は序列の中において、自分はどこに位置するかを大変重要視します。
時と場合により異なりますが、臨機応変に対応したいものです。
ビジネスシーンにおける基本的なことに触れておきますので参考にして下さい。

上座と下座の概念

先輩や上司やお客様には、敬意を込めて安全で心地良くくつろいでいただける場所を提供することが求められますが、その場で最も上位の方にお座り頂く場所が「上座」で、下の者が座る場所を「下座」と呼びます。
一般的には和室では床の間を背にした席が上座です。
一方洋室では出入り口から遠い席が安全で落ち着くので上座で、近い席は人の出入りが多く落ち着かないので下座になり、下位者や幹事が座ります。

宴席での座り順

一般的にはステージに近くて一番真ん中の席が上座ですが、ステージの有無に関わらず入口から離れた席が上座で、入口に近い席が下座になります。
「和室」においては床の間の前が上座になり、入口に近い席が下座です。
料亭や旅館などでは景観を見ることが出来る側も上座になります。

乗り物における座り順

「タクシーに乗る際の上座と下座」の捉え方は、運転手の後ろが上座で、次いで助手席の後ろ、後部座席の中央になり、助手席が下座になります。
3人で乗る場合は後部座席に二人、助手席1人がお勧めです。但し乗り降りがしやすいのは助手席の後ろですから、着物姿の女性や高齢者には注意が必要です。
「自家用車」で車の持ち主が運転する場合は、運転する人が孤立しないようにという心遣いで助手席を上座とします。

「電車の上座と下座」は、新幹線のように縦に並んでいる席は、進行方向に向く形で窓側が上座になります。
但しトイレが近い高齢者の場合は通路側がいいかも。
向かい合って座る場合は進行方向と反対側を向かう方が下座になります。
ちなみに、寝台車の2段ベットは下が上座で上の段が下座になります。
エレベーターは入り口から遠い場所が上座で近い場所が下座ですが、操作盤の前が最も下座になります。

応接室や会議室での座り順

応接室での座り順は、基本的には入口から遠い場所が上座で、入口に近い位置が下座になります。
加えて応接室には一人掛けのソファと長いソファが有りますが、長いソファが格上になります。
入口の遠い場所に長いソファが置かれている場合が多いようですが、入口に遠い場所に一人掛けソファが有り、入口に近い場所に長いソファが有る場合は長いソファが上座です。
なお椅子の格式はソファ、アームチェア、アームレスチェアになります。

会議にも席次、つまり座る順序が有りますが、司会者や議長がポイントになります。
司会者や議長がいない場合は入り口から遠い席が上座です。
議長がいる時は、議長は全体が良く見渡せる中央に座りますから、それに近い席が上座で遠い席が下座になります。
但し円卓を使用する場合もあります。
これは円の一様な形にこだわり不必要に序列を意識せず、参加者が自由に発言できる効果を狙ったものです。
しかしそれでも気になるようでしたら入り口から遠い席が上座と心得て下さい。

序列による座り順を理解した上で例外が付き物であることを認識

会議や宴席の場合においては、あらかじめ席が指定されていればそれに従いますが、席の指定が無ければ、自分が参加者の中でどのレベルに位置するかを考慮して、それに応じた位置に付くことが大切です。
中堅の人が必要以上に遠慮して下座に座ればそれより下位者は困ります。
出来れば上の者から先に席に着くことをお勧めします。
なぜなら上位者ほど率先して下位者に思いやりの心を発揮しなければならないからです。

加えて序列には調度品、景観、温度、参加者の年齢や体調等「例外」が付き物です。
下位者は上位者や目上の者に敬意を込め心地良い場所を勧め、上位者は控えめな気持を持ちながら、下位者が上座として勧めてくれた位置に感謝の気持ちを持つことが大切です。
そして、この交流こそが上座と下座の本来在るべき姿だと考えます。

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