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浅賀 桃子さん

カウンセラー

ストレスチェック義務化で精神障害が大幅増 その実態は?

2016年8月5日

ストレスチェックで精神障害が大幅増に

2015年12月より、従業員50人以上の事業所に義務付けられた「ストレスチェック」。
静岡県では、うつ病に代表される「精神障害(メンタルヘルス不調者など)」が1年間に2,564人増えるなど、ストレスチェック義務化を機に大幅に増える結果となっています。

ここ数年、静岡県に限らず、職場でのうつ病などのメンタルヘルス不調者が増加している傾向があります。
統計データから実態についてみていきましょう。

精神障害の患者数の実態

厚生労働省の統計によると、「過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業又は退職した労働者がいる」企業の割合(2012年)は、500人~999人までの事業所の4分の3、1000人以上の事業所では9割以上にのぼっています。
企業規模が大きくなるほど、メンタルヘルス不調者の割合も増える傾向にあります。

また、躁うつ病を含む気分〔感情〕障害で医療機関を受診する総患者数は年々増えていることが明らかになっています。
最新の統計(2014年)では111.6万人(うちうつ病72.9万人)と、前回統計時(2011年)の95.8万人(うちうつ病70.8万人)から総計で15.8万人の増加となっています。

なお、これは医療機関にかかっている患者数のデータであり、民間のカウンセリングを受けている方など「医療機関へは受診していない患者」数は含まれていません。
さらに、本来治療を受けるべき状態にありながら治療しないままの方を含めると、統計の2倍以上(250万人以上)にはなるだろうと推測
されています。

精神障害の判断方法

精神障害の代表としてうつ病を例にしていきます。
「一生涯のうちに一度でもうつ病になったことがある」うつ病生涯有病率は15%前後とされ、今やうつ病は決して珍しくない病気であることが分かります。

ただ、いきなり何の前触れもなくうつ病にかかるわけではありません。
必ず事前に何かしらの兆候があります。
この兆候に気づけるかどうかが、症状を深刻化させないポイントとなります。

そこで、代表的な兆候をご紹介します。
一般的には「ストレス反応」と呼ばれ、「こころ(精神)」と「身体」と「行動」の3パターンに大きく分けることができます。

【精神面】
・集中できない
・以前は興味や関心があったことに対しても、全く心が動かなくなった
・何をするにも億劫になってきた

【身体面】
・寝つきが悪い
・食欲が無い

【行動面】
・以前は無遅刻だった人が、最近急に時間にルーズになった
・いつもしっかりめのメイクをしている女性が、ここのところほぼすっぴんの状態で出社してくる
・やたら衝動買いが増えた

先述のストレスチェックにおいても、上記のような「心身のストレス反応」に関するチェック項目が設けられています。
ここで注目していただきたいのは「以前と比べて」「最近」という言葉が多く使われていることです。
普段から自分自身や周りの方をよく観察し「いつもと違う」かどうかに気づけるようにすることが大切です。

うつ病に対する主な治療方法について

治療の基本は「十分な休養」にあります。
「こころ」と「からだ」をしっかりリフレッシュするために、
・朝太陽の光を十分浴びる
・バランスの良い食事をできるだけ決まった時間帯に取る
・質の良い睡眠をとる
(「夜遅くまでパソコンや携帯電話の画面をみない」なども、質の良い睡眠に必要)
といったことを意識することにより、生活リズムを整えることが求められます。

また、職場で長時間労働が続いている方であれば、配置転換や残業時間の調整などで負担を軽くするなどが休養の第一歩になるでしょう。場合によっては一定期間「休職」することも必要になります。

症状によっては上記の休養に加え、医療機関での「薬物療法」や、カウンセリングなどによって自身の悲観的な考え方の癖を改善する、認知行動療法に代表される「精神療法」が組み合わされます。
治療薬の効果には個人差がありますが、一般的に飲んですぐに効果が現れるものではありませんので、医師の指示に従い、焦らずに継続して服薬することが大切です。

また、精神障害は再発の割合が比較的高いとされています。
精神療法は普段からストレスをため込みすぎないようにすることが再発を予防する目的でも有効です。

実施が義務化されたストレスチェック。
「義務だから受ける」のではなく、自身のこころの状態に耳を傾け、早めに兆候に気づくようにするために活用していきたいものです。

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