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目代 純平さん

ITコンサルティング、ITコンシェルジュ

DeNAのキュレーションメディア閉鎖へ 何が問題だったのか?

2016年12月21日

キュレーションサイトとは?

先般DeNA社の運営する医療情報サイト「WELQ」が突如閉鎖されたことを発端に、インターネット上の情報サイトの内容がクローズアップされています。
現在ネット上には「キュレーションサイト」や「まとめサイト」と呼ばれる、「ネット上に存在する様々な情報をひとまとめにして、短時間で読みやすいように編集したサイト」が乱立しており、今回閉鎖されたサイトもその一つです。
これらのサイトは登録をすれば誰でも投稿・編集できるものが多く、一つのテーマや事柄に対して様々な視点からの情報がまとめられているので、短時間で内容を理解できることから、閲覧者も増えていました。

そして、これらのサイト全般の名称である「キュレーション」という言葉もあまり聞き慣れないものですが、もともと博物館や図書館などの管理者を意味する「キュレーター」から派生した新語で、ネット上に散らばっている無数の情報を編集・整理して見やすくする、という意味があるのだそうです。

検索して調べるのに便利なキュレーションサイト

最近では何か調べ物をするときには、まず検索サイトにキーワードを入れて検索ボタンを押してみることが多いと思います。
そして得られる検索結果はコンピューターがキーワードに該当するサイトを勝手に判断して表示させるので、あまりにもたくさんのサイトが表示されたり、場合によっては自分が求めていたものとは違うサイトが表示されたりすることも多く、検索結果からさらに必要な情報を取り出すのに時間がかかることが悩みの種でした。
そのため、それらの結果を専門家がきちんと人の手でまとめて見やすくしていたのが本来のキュレーションサイトだったわけで、この数年間いろいろな会社がこの分野に参入してきました。

これらのキュレーションサイトは、基本的に全て無料で閲覧できるので、運営会社は収益のほぼ100%を広告収入に頼っています。
中にはアフィリエイトと言って、記事上で紹介した商品などを実際にクリックして購入すると、紹介した人やサイトに手数料が入るような仕組みも採用されています。

キュレーションサイトの何が問題だったのか?

このような風潮を受けて、ネット上には様々なキュレーションサイトが乱立してきましたが、今回の事件の大きな問題は、閲覧者数を増やせば必然的に広告収入が増えるため、SEO対策(検索エンジンの上位に持っていくこと)を最優先し、肝心な内容よりも検索されやすいキーワードや記事の数に重きを置いたことです。

その結果、専門の記者や編集者ではない人がその編集や作成に関わることが多くなり、他サイトからの盗用や虚偽の記事が次々と判明するなど記事の信憑性が著しく下がることにつながりました。
特にこの事件の発端となった「WELQ」というサイトは医療情報を扱っていたこともあり、様々な病気や症状で悩んでいる人が多く検索エンジンからたどり着いたものと思われます。
そのようなサイトで紹介されていた記事が虚偽であったり、いい加減であったりしては逆に健康被害につながりかねませんし、ネット全体の信憑性も下がってしまいます。

報道によると、これらの記事の執筆や編集は「90分で1記事を書くように」という指示があったり、「経験不問の簡単な仕事」、「内容は架空でも構いません」などの文言でアルバイトを募集していたりと、完全に質より量を求めていたことがうかがえます。
まさにキュレーションサイトの本来の目的から逸脱して、とにかく広告収入を増やそうと質を顧みない記事を量産していたのが現実です。

コンピューターがキーワードを判断する検索エンジンは、記事の真偽や文脈などの内容まで判断ができません。
そして、日々さまざまな話題やサイトが誕生し、情報が乱立している今日、インターネット上で正しい情報を入手するのは日々難しくなってきています。
誰でも記事や意見を投稿できるネットへの過信は禁物です。
そこに載っている情報が真実かどうかをきちんと見極める目をネットを使う全ての人が養っていく必要があります。

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