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三代 晃久さん

柔道整復師

福祉用具はレンタルがお得?メリット・デメリットを解説

2018年1月1日

解決!アスクミー JIJICO

介護保険で福祉用具をレンタルできる制度がある

エピソード1
最近、歩くのが困難になってきたおじいちゃん。杖を突くのも一苦労です。お買い物や、お出かけの際には、特に人が大勢いるところでは人とぶつかったり、杖が突きにくく転倒しそうになる事もしばしば。「こんな時に車イスがあったらな」と感じる事も。

エピソード2
おばあちゃんが転倒。足を骨折して入院。今度、退院する事になり我が家で面倒を見る事に。
「生活するにあたり、寝起きが楽なベッドがほしい」
「玄関には段差があり手すりがほしい」
「通院するのに車椅子がほしい」

エピソード3
何時も自分で買い物に行っているが最近、シルバーカーでは不安定で怖い。転びそうになることもしばしば。唯一の楽しみである買い物に行けなくなることは悲しい。

いつの日か、この様な場面に遭遇する事は誰にでもあります。この様な場面に遭遇した場合、高額な車イスやベッドを購入せずに介護保険では福祉用具をレンタルできる制度があります。この制度を利用するには、要支援1~2、要介護1~5の要介護認定を受けた方が対象です。介護度によってはレンタル出来ない福祉用具もあります。

レンタルできる主な福祉用具

福祉用具貸与種目

1.車イス ※要介護2からレンタル可能

自走用標準車イス 車輪が大きい一般的な車イス
介助用標準型車イス 自走用より車輪が小さく小回りが利く
普通型電動車イス

2.車イス付属品 ※要介護2からレンタル可能

クッション
電動補助装置など

3.特殊寝台 ※要介護2からレンタル可能

電動ベッドなど斜面角度が調整できるベッド
床板の高さが無段階に調整できる機能

4.特殊寝台付属品 ※要介護2からレンタル可能

マットレスやサイドレール(移動支援カバー)等

5.床ずれ防止器具 ※要介護2からレンタル可能

送風装置又は空気圧調整装置を備えた空気マット
水等によって減圧による体圧分散効果をもつ全身用のマット

6.体位変換器 ※要介護2からレンタル可能

空気パッド等を身体の下に挿入する事により要介護者等の体位を容易に
変換できる機能を有するもの

7.手すり

取り付けに際し工事を伴わないものに限る

8.スロープ

段差解消の為のもので、取り付けに際し工事を伴わないものに限る

9.歩行器

車輪があり体の前及び左右を囲む把手があるもの
四脚で上肢を保持し移動させることができるもの

10.歩行補助杖

一本杖を除く多点杖、松葉杖、
カナディアンクラッチ、ロフストランドクラッチ、プラットホームクラッチ

11.認知症老人徘徊感知機器 ※要介護2からレンタル可能

認知症老人が屋外へ出ようとした時にセンサーによって感知し
家族、隣人等へ通報するもの

12.移動用リフト ※要介護2からレンタル可能

床走行式、固定式又は据置式であり、かつ身体を吊り上げ又は体重を支える
構造のものであって自力での移動が困難な者の移動を補助する機能を有するもの

これらのものを福祉用具貸与事業者、介護予防福祉用具貸与事業者から福祉用具のレンタル費用の介護保険負担割合証に応じた負担割合で
レンタルする事ができます。

レンタルする場合の費用について

例えば介護保険負担割合証が1割負担の方で電動ベッドをレンタルすると、月額1000円程度、マットレス月額200円程度、サイドレール(移動支援カバー)50円程度かかります。これを、介護保険を使わず購入した場合電動ベッドの場合は30万から50万円程度、マットレスが3万円から6万円程度、サイドレール(移動支援カバー)8000円~6万円程度になります。

レンタルの場合、月額1250円かかるのに対して、自費で購入した場合の合計は最低でも30万円以上かかる事になります。

車イスでは自走用標準車イスで月額400円程度からレンタルできますが、自費では10万円以上するものも多くみられます。また、エピソード2の玄関の手すりの場合、工事不要の突っ張り固定式の手すりであれば月額400円程度でレンタル出来ますが、購入の場合6万円程度かかります。

つまり、レンタルせずに全て購入しようとすると、エピソード1の場合標準型自走用車イスで10万円程度、エピソード2ではベッド関係で30万円程度、手すりで6万円程度、車イスで10万円程度、合計46万円程度かかります。

レンタルのメリットは月額費用の安さ・アフターサービス

レンタルのメリットとして考える場合、毎月かかる金額を低く抑えることができるだけでなくアフターサービスがあります。使用中に不都合が生じた場合は、修理、交換に対応してくれますし定期的に整備確認もしてくれます。

また、福祉用具が不要になった場合は途中で解約できますので、不用品にならず便利です。例えばエピソード3の場合、今まで使用していたシルバーカーは福祉用具貸与種目の中には入っていないレンタル対象外の為、自費購入ですが、利用する方のカラダの状態の変化でシルバーカーより歩行を安定させ転倒リスクを軽減させるための歩行器(歩行車)がレンタルできます。

さらにカラダの状態が悪化し歩行が困難になった場合でも車イスへとレンタルする福祉用具を変更することができます。この場合はその方の状況の変化に合わせながら福祉用具を福祉用具貸与事業所の福祉用具専門相談員やケアマネージャー、リハビリ担当などと相談しながら、決定するのですが、専門家の意見の元、その都度、カラダの状態に適した福祉用具が選択出来る事が最大のメリットと言えるでしょう。

デメリットは長期間レンタルすると購入より高額になる点

デメリットとしては長期間のレンタルでその福祉用具の自費購入価格より高くなることが当然あります。また、福祉用具のレンタル料は各事業者が独自に決めており、個々の福祉用具のレンタル料が適正に設定されているかどうかの判断は利用する側からは難しいと思われます。

また福祉用具は現在、様々なホームセンターなどのお店やインターネットサイトで販売されていますが、低価格のものやアウトレット品、中古品も非常に多く存在します。福祉用具の専門的な知識などがあれば選択肢の一つになるかもしれません。

いずれにせよ、福祉用具の目的は利用者さんが安全に暮らせるように機能を最大限に活かし自立した日常生活が行えるようにする事と、介護をする方の負担を少しでも軽減できるようにお手伝いすることです。

まずはケアマネージャーに相談しケアマネージャーが信頼する福祉用具貸与事業者を紹介してもらい、福祉用具専門相談員、ケアマネージャー、リハビリ担当などが連携してその方に適した福祉用具を選択してください。

参考:フランスベッドホームケア全科福祉用具販売レンタルカタログより

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