JIJICO

つだ つよし。さん

心理カウンセラー

地震など自然災害後の子どもの心のケア。「笑える」「動ける」環境づくりを!

2018年7月7日

解決!アスクミー JIJICO

子どもたちが感じる自然災害ストレスに伴う精神的影響

先日 大阪北部で起きた 大きな地震。地震のみならず、昔と比べ 自然災害の数が増えたような気がします。果たして本当に増えたのか?増えたとしたらその理由は?など、私は自然災害の専門家ではないのでわかりませんが、今 災害後、災害ストレスに伴う精神的影響、特に子どもたちの心理的ケアが問題視されています。

そもそも被災者の心理的ケアの必要性は、1995年の阪神大震災を機に認識され、その後 東日本大震災でも 注目されるようになりました。具体的にどういったものかというと 初期に現れるのが、急性ストレス反応と言われる不眠や不安感、緊張感の増幅など。中期に現れてくるのが鬱や心身症、その後 心的外傷後ストレス障害(PTSD)と言われる何かへの依存やフラッシュバックなどに繋がっていきます。

特殊な状況下ではさまざまな心理的影響があるのは当然

これらの症状ですが、やはり震災(避難生活)という異常な状況を受けた場合に出てくる ごく当たり前の症状であり、いわばそうなることは当たり前なのです。
こういった症状に対しては
●少しでも自覚したら 早めに専門家や自治体に相談する
のが一番であり、もし周りの子ども達にこういった症状が見られた場合は
●側にいてあげて、不安感を共有・共感してあげる
●話を聴いてあげる
というのが基本になると思います。

「笑える」「動ける」環境を作ってあげるのが重要

子ども達のケアでは それに加え もう一つ私が大切だと思うのは 「笑える」「動ける」環境を作ってあげるというのが大切だと思っています。

「ふざけてはいけない」という空気がストレスを生む

というのも、私が住む九州も近年 大きな災害が続きましたまずは熊本を中心に襲った熊本大震災。この時 私が住む大分も大きな被害を受け、避難生活を余儀なくされた方々が 子ども達含め身近にいました。

その時感じたのが、状況が状況なので仕方ないことではありますが、避難所では、不安に感じる大人の横で子ども達は「ふざけてはいけない」「遊んではいけない」という大人しい空気、ある種の緊張感のようなものがありました。

もちろん 避難生活は集団生活なので ふざけてはいけない場所・時間もありますが、子ども達は、元々エネルギーが有り余っている存在なので、日々発散していけなければならないものだと思います。

震災という異常事態でも これには変わりがありません。不安に加え エネルギーを発散できないストレスが加われば、また震災ストレスにも増幅するのでは?と感じ、1日のうち少しでも自由に遊べる場所と時間を設けてもらえればと願いを込めて、おもちゃやゲームを避難所に届けました。

子ども達は笑ったり動き回ったりしたい

また、昨年大分・福岡を襲った九州北部豪雨の際も、被害を受けた日田市内の学校から講演会のオファーがあり、出された要望が「とにかく子ども達を笑わせてほしい」でした。

主催者の方に聞くと、やはり周りの大変な状況を見て、子ども達が学校内で笑ってはいけない、遊んではいけないという空気になり、子ども達の元気がみるみる落ちてきた。そこで 笑顔・元気を引き出してほしいという依頼でした。

主催者のいう通り、登壇した直後は子ども達の微妙な空気を感じましたが、時間が経つに連れ、徐々に笑顔が出て、最後は無事大盛り上がり。

子ども達の雰囲気もそうですが、その後ろで子どもの姿を見て、涙を流していた大人達の姿がとても印象的でした。帰り際に、ある大人が「子どもの笑う姿を見て、私たちも子ども達のために頑張る勇気をもらえました」と言ってくれました。

ここでも 子ども達の笑顔や遊ぶ姿は 子ども達自身にも 周りの大人達も復興への勇気など好影響を与えることを実感しました。

「震災は起きて当たり前」と意識することが命を守ることにつながる

またもう一つ、この時代に大切なことは「震災は起きて当たり前」という意識を 強く持たせていく教育が必要だと思います。

今後も 南海トラフ大地震を含め、震災が続く可能性は高いと思います。そんな時に 毎度慌てるのではなく、日頃から「日本に住んでいる以上 災害に遭う可能性は高いんだ。」大げさに言えば「災害に遭うのは当たり前なのだ。」という意識を持たせる必要があると思います。そうすればいざという時の行動と気持ちの面でも自分を守る力が養えるのではないでしょうか??

そのためには、これまでの行政主体の避難訓練の仕方に、民間の知恵を取り入れた よりリアルに行うなど、訓練自体のやり方も考え直す必要があるのかもしれません。また、震災が起きれば子ども達がストレスフルな状態になるのも、過去の経験から想定できることでもありますから、どうやってケアするかという方法、ツールなどを事前に準備しておくこともおすすめしたいと思います。

大きな災害は来ないのが一番ですが、まさかの時の分かれ道は、小さな覚悟を持っているか?だと思います。

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